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2023-12-16

【長井健司さん追悼企画】カメラなどの寄付を募ります

Nagai's Camera Project

ドキュ・アッタンでは、タイに脱出したジャーナリスト/映像作家を支援するため、カメラやマイクなどの機材の貸し出しプロジェクトを開始します。ミャンマー人のグループと協力して、タイのミャンマー国境地域にいるジャーナリストらに機材を貸し出します。

 2021年のクーデター以降、ミャンマーのジャーナリストらは、身を隠しながら情報発信を続けています。しかしながら、逃走する際に、機材を持ち出せないなどの理由で、カメラなどの機材を失ってしまった人も少なくありません。こうした人たちが再び仕事ができる環境を整えることが目的です。


 まず手持ち資金にて、カメラやレンズ、マイクなど2セットをすでに購入し、12月中に100人以上のジャーナリストや映像作家が避難生活をしているというタイ西部メーソットにて、パートナー団体の協力を得て貸し出しを開始する予定です。


【2023年12月追記】タイ国境地帯の街にて撮影・録音機材などを現地のパートナー団体に受け渡しました。現地で活動をしているジャーナリスト/映像作家たちに無償で貸し出します。現地の人々に使ってもらうには、より多くの撮影機材が必要です。


 そしてこのたび、現在使っていない機材をお持ちの方々に、ご寄贈いただけないかと思い、この度寄付を呼びかけることにいたしました。ご寄付いただいた機材は、現地に運びジャーナリストらに無償で貸し出します。

 この企画は、2007年にミャンマーで国軍に撃たれ命を落としたジャーナリスト、長井健司さんの妹である小川典子さんの協力を得て、長井さんの追悼企画「Nagai’s Camera Project(ナガイズ・カメラ・プロジェクト)」という形としました。長井さんが撮影したカメラと映像は16年の時を経て小川さんの手元に戻りましたが、いまだ真相は謎に包まれたままです。

 

ミャンマーの独立系ジャーナリストのネットワークであるAAMIJによると、クーデター以降これまでに少なくとも163人のジャーナリストが拘束され、4人が命を落としています。ドキュ・アッタン発起人の北角裕樹、久保田徹もミャンマーで拘束されています。企画を通じてミャンマーのジャーナリストたちと日本との連帯を示すことも目的のひとつです。

 

【寄付の方法】

以下の住所までご送付ください。

101-0047東京都千代田区内神田2-3-6楓ビル1F

ヒマナイヌスタジオ大手町「ドキュ・アッタン係」

2024年2月1日を第一陣の締め切りとします。

 

【主に募集する機材】

・カメラ

デジタル一眼もしくはミラーレス、ビデオカメラ、またはアクションカメラ。おおむね2010年以降のモデルで、動画撮影ができるものを希望。できれば、レンズや充電器など一式であると助かります。

・ガンマイク

・ジンバルやスタビライザー

・外付けHDDやSDカードなど記憶媒体(未使用)

※ミャンマー人利用者への貸し出しを基本とする予定ですが、機材によっては寄贈する可能性があります。一式がそろわないなどプロジェクト上の都合によっては、換金して別の機材を購入する場合がありますのでご了承ください。

 

【本件問い合わせ】

ドキュ・アッタン

docuathan@gmail.com

 

【長井健司さんについて】

 APF通信社所属の長井健司さんは2007年の僧侶らによる民主化デモ(サフラン革命)の取材中、当局に銃撃され、命を落としました。妹の小川典子さんらは、長井さんが撮影していたカメラとビデオの返還をミャンマー側に求めていましたが長年実現せず、ミャンマーの独立系報道機関のビルマ民主の声(DVB)が入手して2023年4月、小川さんに返還されました。しかし、射殺された経緯や、カメラ返還の経緯などは謎に包まれており、小川さんら関係者は、真相の解明を求めています。

 

【小川典子さんのコメント】

 私は常々ミャンマーの方々の為に何か出来ることはないかと考えていました。上智大学の根本敬名誉教授にご相談したところ北角裕樹さん久保田徹さんによるミャンマー人ジャーナリストを支援する活動に協力する事を提案して頂きました。全く何もわからない私のような者に‥と戸惑う気持ちだけでしたが今は微力ながらもお手伝いする事が出来ればと考えております。大きく後退しているミャンマーの民主化をもどかしい気持ちで空の上から見ているだろう兄もきっと全力で応援してくれるだろうと思います。またこの活動に参加させて頂き兄の事をミャンマー国内で少しでも広く知ってもらう事で16年前の銃撃事件の真相究明につながる情報がより多く集まる事を心より期待しております。

 

【代表理事・北角裕樹のコメント】

 タイに逃げざるを得なかったジャーナリストたちは、タイ当局の摘発や経済的な困難にもかかわらず、ミャンマーで起こっていることを伝えようとしています。彼・彼女らを支援する方法を模索しているうち、小川典子さんとのご縁ができ、共同で機材貸し出しの企画をすることになりました。私がヤンゴンに滞在していたのは、長井さんが射殺されたずっと後のことですが、命日に花を供えるために現場を訪れると、私以外の誰かが同じように花を備えてくれているのを目にしました。長井さんのことはミャンマー人の記憶にも残っており、これまでも日本とミャンマーのジャーナリストが思いを同じくして活動してきた証だと思います。

 

【代表理事・久保田徹のコメント】

 ミャンマー危機以降も、世界ではウクライナ・アフガニスタン・パレスチナなど、虐殺・人道危機が続いてきました。メディアの関心が急速に移ろい、ミャンマーで起きていることが忘れられてしまったのではないかという声を聞きます。忘れてはいけないことは、私たちが「伝える側」で、彼らが一方的に「伝えられる側」ではないということです。報道の自由が完全に破壊されてしまったにもかかわらず、彼ら自身で、彼ら自身の身に起きていることを主体的に伝え続けています。カメラを送ることは、そのような活動への直接的な応援になると思います。2007年のミャンマーの地で命懸けでカメラを回し続けたジャーナリスト、長井健司さんのお名前をお借りし、撮影機材の募集を行います。

 

 

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#ドキュアッタン #DocuAthan

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